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呼吸の仕方ひとつで人生は変わっていく、と言ったらみなさんは驚くでしょうか?本当なんです。呼吸こそが神経のあり方を変えることができ、私たちの心の奥へのドアの鍵を開けることができる唯一のツールだからです。呼吸のメカニズムを理解し、自分のあり方を変えていくことが可能なのです。

 

神経には交感神経と副交感神経があります。1日を通して、交感神経と副交感神経が交互に優勢になります。例えば運動をしているとき、ご飯を食べている時は交感神経が、お風呂に入ったり食後のリラックスの時間は副交感神経が優勢になるのです。この二つの神経のバランスを取ることが私たちの自律神経、恒常性と健康を保っていく上でとても大事なわけです。

 

1970年代に入って発見されたヴェガス神経(迷走神経)は副交感神経ですが、この神経の調子が乱れると、私たちは健康を害していきます。「ポリヴェーガル理論」を提唱したスティーブン=ポアジャス博士はヴェガス神経を整える方法をいくつか紹介しています。その一つが呼吸なのです。

 

 

私たちの多くは全く何も考えずに無意識に呼吸をしています。子供の頃から積み重ねた習慣が蓄積されて、「怖い」とか「つらい」とかいった気持ちをそのまま呼吸に反映させ、そのような感情を逆撫でしてしまうような呼吸をしていることが多いのです。例えば、怖いお父さんに育てられた人は、大人になってからもお父さんの姿を見たり声を聞くだけで「恐ろしい」と感じ、呼吸を止めたり吸う呼吸の方が長く、荒くなってしまうかもしれません。つまり交感神経が優勢な状態を自分で作り上げてしまうのです。そのままではお父さんの横にいる限りあなたの心が休まることはないでしょう。でも今の自分は安全な場所にいて、ゆっくり呼吸をすれば良いのだ、ということを理解し、呼吸の仕方を変えていく練習をしていけば、副交感神経を優勢に導いていくことができるのです。

 

覚えておきたいのは交感神経が優勢になりがちな毎日の生活の中で、副交感神経が優勢になるように呼吸を導いていくことです。そのために大切なことは

  • 腹式呼吸―お腹からの呼吸で、息を吸うとお腹が膨らみ、息を吐くとお腹が凹む
  • 鼻呼吸―運動をしている時、息が苦しい時以外は意識して鼻呼吸をする。鼻の中にあるフィルターによって、空気を洗浄、温めて、潤いを与えることができる。鼻はいつも詰まっている人は食事やライフスタイルを見つめ直す。
  • 息を吸った後は長く完全に息を吐ききるー吐く息で体内の二酸化炭素を完全に排出、身体中を新鮮な酸素で満たすことができる。丁寧に長く息を吐き出していくことで心が落ち着き、集中力も増していく。

 

この3つを意識し、呼吸の練習をしていきましょう。まず吸う息と吐く息を整える練習です。

 

  

(呼吸の練習)

 

静かに座る、立つ、または仰向けになる。お腹(できれば背中にも)に手を当てて、腹式呼吸を意識する。

 

3カウントで吸って3カウントで吐く(これを繰り返す)

4カウントで吸って4カウントで吐く(これを繰り返す)

 

ここまでを練習し、楽にできるようになったら

 

4カウントで吸って2カウント止めて4カウントで吐く(これを繰り返す)

4カウントで吸って2カウント止めて4カウントで吐き2カウント止める (これを繰り返す)

 

ここまでを練習し、楽にできるようになったら

 

4カウントで吸って4カウント止めて4カウントで吐く(これを繰り返す)

 

ここまでを練習し、楽にできるようになったら

 

4カウントで吸って4カウント止めて4カウントで吐く(これを繰り返す)

 

ここまでを練習し、楽にできるようになったら

 

4カウントで吸って4カウント止めて8カウントで吐く(これを繰り返す)

 

あとは1日を通して、いつでもどこでもこのような呼吸をするようにしてみましょう。何かが起こって心が乱れているときは特に意識して吐く気を長くしていきます。

 

呼吸法を試してみて、何か変化が起こったら是非お知らせくださいね!

 

 

 

コメント

  1. Kumiko Ishizuka says:
    2021-02-06 15:26:21

    私は幼い頃に悩まされた小児喘息とアレルギー鼻炎によって、浅い呼吸と口呼吸がクセとなっていました。そのため大人になっても猫背や巻き肩がなかなか抜けず、PMSや生理痛などの悩みもつきませんでした。それがボディワーカーとなって、まずここに書かれている通りの腹式呼吸を学び、日々の生活では鼻呼吸を心がけ、アライメントを気にして動くようになったところ、まず顔色がよくなり、アレルギー症状も炎症が以前ほど酷くならなくなり、PMSや生理痛も驚くほど軽くなりました。10代〜20代よりずっと健康体を実感できるようになり、呼吸を変えることのパワフルさを身をもって実感しています。

  2. Megumi says:
    2021-02-06 21:14:36

    私自身、10年以上ボイストレーニングを経験し、呼吸による感情や体の変化に何度も驚き、感動してきました。初めの頃はこの変化の理由が分かりませんでしたが、数年前に呼吸だけが自律神経に作用できることを知りました。せっかく自分の意志でコントロールできるのだから、意識してゆったり、たっぷりした呼吸を心がけ、自律神経のバランスをとっていきたいです。

  3. 古村貴子 says:
    2021-02-06 21:33:06

    こんにちは^_^ 15年前にyogaに出逢い呼吸というものを知りました。生きている中で呼吸は当たり前に思っていたので、その大切さはyogaで知ることができました。恥ずかしい限りです。その呼吸は粗末な浅い呼吸で…生活も日々イライラとした心落ち着かない、でもこれが当たり前と思っていた日々でした。yogaのレッスン後はなにかわからない?けど安堵感がありました。数年受講して、ゆったりと呼吸(最初は難しくて)を入れながらアーサナをとる心地よさや集中できることにはまりyogaのかかせない生活になりました。疑問符の日々でしたがその正体が呼吸だったことに数年かかりました。毎日穏やかな呼吸を意識しています。乱れてきたときはすぐに気づくことができるようななりました、そんなときはイライラしていたりストレスがたまったとき、仕事でミスだったり家族からいろいろ言われたり(身内はきつい笑)と、そんな時は深呼吸をして落ち着いてから行動をするようになりました。今は呼吸を大切に、呼吸はなんでも教えてくれることもわかりました。現在はヨガインストラクターとなり、yogaを伝える時は必ず呼吸から、今回のきょうこ先生の呼吸法、リズム・カウントしがら一緒に行っています。みなさんがこの呼吸の大切さに気づき幸せに日々暮らせることを祈ってます。 動画で一緒に呼吸していたら、 きょうこ先生の声でだけでリラックスしてしまいました、ありがとうございました♡

  4. AYAKO says:
    2021-02-07 00:59:14

    動画をみながら呼吸をすることでとても穏やかな気持ちになりました。 忙しい日常でつい怠りがちなセルフケア、呼吸のワークを実践したいと思います。 副交感神経であるヴェガス神経を整えるのに効果的なのが呼吸であること、吸う息と吐く息のバランスが崩れていくと心身のバランスも崩れて気持ちがうつになったりパニックになったり心の障害につながること、改めて呼吸の大切さを再認識できました。 ありがとうございました。

  5. 鵜沼 智子 says:
    2021-02-07 15:37:08

    4カウント吸って、4カウント止めて、8カウント吐くのは、息が足りなくなり、8カウント吐くのは、難しかったです。 介護の仕事の忙しさで、ゆっくり呼吸をすると言う事を考えたりしなくなっていました。これからは、腹式呼吸を、取り入れて、日々の生活の中でチャレンジして、8カウントはくのを、出来る様になりたいです。

  6. 川嶋左斗美 says:
    2021-02-07 23:08:29

    生まれてから死ぬまで繰り返し行う「呼吸」、ヨガを始めてから「立ち方」「歩き方」については意識して矯正もしてきましたが、「呼吸の質」については考えたことがありませんでした。全く何も考えずに無意識に呼吸をしている―プラナヤマを行う時以外はまさしくそうで、自分にとって日々とても勿体ないことをしていることに気付きました。プラナヤマの時だけでなく通常の、無意識の時の呼吸が質の良いものになるよう、呼吸について理解を深め、呼吸をもっと大事にして、呼吸そのものに取り組んでいこうと思います。

  7. Fumi says:
    2021-02-08 15:12:09

    こんにちは。 ヨガを始めるまで、呼吸に意思を向けたことがありませんでした。 なんとなく呼吸にも質があることは認識していましたし、ストレッチや動くときに呼吸が重要な役割をすることも知っていましたが、どうしたらいいのかわかりませんでした。 アーサナプラクティスや瞑想を通して、呼吸を意識するようになり、最近やっと他に反映できるようになってきました。 1番の収穫は、長く息を吐くと、すぐに寝てしまうことです!

  8. Yumiko says:
    2021-03-14 00:26:25

    5年前にヨガを始めて、初めて呼吸の大切さを知った。呼吸をコントロールすることで、自分の交感神経・副交感神経をコントロールでき、その結果として自分をコントロールしやすくなると感じていた。 以前はヨガスタジオに頻繫に通い、その中で呼吸法を実践していたものの、残念ながら自分のセルフケアとし定着できていなかったので、コロナになって自宅に籠る現在の日常の中では呼吸法が遠のいていた。 しかし、先生のガイドに従い呼吸法を実践することで、気持ちが大変落ち着き、改めて呼吸法の大切さを実感した。日々の生活の中でセルフケアとして定着するように続けていきたいと思う。

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